好きになっちゃダメなのに。


「……はい?」


なにを言ってるの、この人……!

そりゃあ、いつもだったら驚いて照れちゃうと思うけど。

今、この場面には似つかわしくない言葉だってことくらい、いくら私でもわかるよ。


こんなときに可愛い、なんて。

私のこと、バカにしてるの?


「なんでそんなに速水のことを信じてるの?晴山さん、去年まであいつと仲悪かったよね?」

「それは」

「晴山さんだって知ってるはずじゃん。あいつのことを良く思わない人は大勢いるってこと」


言いながら、一歩、私の方に近づいてきた須谷くんに、私は反射的に一歩後ずさった。


「……でも、そういうふうに思う人だけじゃないってことも、私は知ってるから」

「晴山さんみたいに?」

「そうだよ。少なくとも私は、速水くんのことを応援してる。生徒会長になってほしいって思ってるし、絶対なれるって思ってる」