好きになっちゃダメなのに。


「それ、本気で言ってる?」


笑みを浮かべたまま。

平然と私の嘘を見抜くようなの須谷くんの言葉に、私はギクッとしたけど、怖いなんて言ったら私の負けのような気がして、まっすぐに彼の目を見つめ返す。


「ほ、ホントだよ!須谷くんのことを怖いって思う人なんていないでしょ?」

慌てて取り繕ったけど、もしかしたらそれすら須谷くんにはバレバレなのかもしれない。

だけど、須谷くんはそれ以上追究はせず、「ならいいけど」と笑っただけだった。


「晴山さんにとって、速水は絶対的な存在なのかもしれないけどさ。……俺、勝つ自信あるから」

「なっ……!?」

「事実、このままいけば俺の勝ちでしょ?」


にっこり笑って私を見る須谷くん。

……やっぱり、いつもの優しい須谷くんじゃないよ。


「……負けないよ。中間はあくまで中間だもん。本番は1週間後でしょ?本番は絶対に速水くんが勝つから」


キッ、と私なりに精一杯の反抗心で須谷くんを睨む。

すると、須谷くんは一瞬驚いたような顔をしたけれど。


「あはは、晴山さんは本当に可愛いね」


すぐに笑ってそんなことを言うものだから、今度は私のほうが驚いてしまった。