好きになっちゃダメなのに。


ていうか、なに!?

何が起きてるの!?

腕をがっちりつかまれていて、身動きが取れない。

私はいったい誰に掴まれているんだろう。


「あの、離し」

「……」

私が最後まで言う前に、速水くんが一歩、近づいてきて。

腕に新たな力が加わったと同時に、私の身体が今度は前に傾く。


速水くんが無言のまま、容赦のない力で私の手首を引き、身体を引き寄せたから。


「速水く」

「何の用」

またも私の言葉は遮られてしまった。

今度は、聞いたことがないくらい冷たい、速水くんの声に。


「いや、別に速水にケンカ売りに来たわけじゃないし、そんな怖い顔するなよ」


背後から聞こえた、苦笑交じりの声。

それと同時に私の手首を掴む速水くんの手に、異常なくらい力が込められて驚いた。

ようやく私は後ろを振り返ると、そこにいたのは背の高い男子。