好きになっちゃダメなのに。



***


「えっ、龍先輩じゃないっすか!!」


「おー、みんな揃ってんな。元気だったか?」


谷岡さんも一緒に4人でリビングに戻ると、驚いたような声があちこちから聞こえてきた。

そして、あっという間に囲まれてしまった谷岡さん。

3年生の先輩たちはどうやら谷岡さんのことを知っているらしい。

嬉しそうに谷岡さんに声をかけている。

だけどそれ以外の皆はポカンとして、先輩達が駆け寄っていった男を見ていた。


「えーと?」

西城の戸惑ったような声が聞こえたようで、陽が「そうよね」と笑う。


「この人、谷岡龍也っていうんだけど、私たちが1年生のときに生徒会副会長だった人なの」


「えっ!副会長!?」


こんなチャラそうで怖そうな見た目なのに生徒会!?という西城の心の声がだだ漏れだ。

生徒会メンバーだからといって、みんながみんな、いわゆる委員長スタイルをしているわけではないけど。

でも、もしも今の生徒会に谷岡さんがいたら絶対に浮くだろうな、とは俺も思った。