暫くして成長期を迎えた飛鳥は、本人の予想を遥かに上回る背丈になった。遺伝にしては高過ぎるだろうと思うくらいに。

そんな自分を見て、飛鳥は思った。そろそろ保護者も愛想を尽かすんじゃないか、と。

突然変異とも言える頭の良さに育ち方。自分でも気味が悪いと思うのだから、流石の彼等も思うはずだ。


けれどそれは杞憂に終わった。


元々彼女は緩い人であったから、飛鳥の背が伸びたのを喜んでは、お赤飯ね!等と言い放った。

彼は丈の短くなった制服を見て休日に寸法し直しに行こうと話した。本気で飛鳥は呆れた。