【短編】失う度に美しくなる俺の愛子


俺の耳打ちを聞いたあと、愛子は可愛く顔を紅くさせながら俺を見た。


「夕飯、作ってるよ。俊介の大好きなシチュー」

「今がいい」

「もうすぐ出来るから後でしようよ」

「ダメ。いま」

「いま?」


俺は微笑みながら頷いた。

愛子は困った顔をする。


「私俊介のこの顔弱いんだって。シチューの火、止めてからでいい?」


俺は愛子の額に軽くキスをした。


「オッケーっていうことね」


愛子は急いでキッチンへ行った。


カバンを自室に置いてから、ネクタイを緩めつつ寝室へ行く。

寝室に入った直後、腰に巻いていたエプロンを取った愛子が入ってきた。


俺は愛子の腕を引っ張り、ベッドの上に倒し、愛子の腰に乗るようにまたいだ。

素早くネクタイとスーツを脱ぎ捨ててから愛子にキスを沢山する。

キスをしながら愛子の服を脱がせ、自分も服を脱いだ。


何一つ身にまとうものがなくなった俺と愛子は愛し合い、重なり、繋がった。