【短編】失う度に美しくなる俺の愛子


何度か付き合って振ることを繰り返しながら、高校生活を送るうちに俺は大きな発見をした。

弟を事故で亡くした女子の顔が、俺が振った女よりも美しかった。

振った女たちは新しい相手等を作り悲しみが薄れていたから、弟を亡くした女はとても美しく感じた。


愛する者や大切な者を失うよりも、亡くした女の方が美しくなることに気づいた。


だが、その女は弟のショックから立ち直り美しさが無くなってしまった。


そこで俺は考えた。

定期的に彼女の周りの者が死ねば、彼女はいつまでも美しさを保つだろうと。