圭ちゃんは私の言葉に複雑な表情を見せる。

「今は彼女居ないから心配しなくていい…

はぁーやっぱりハッキリ言わないと伝わらないんだなぁー」

困った表情をしてタメ息をつく圭ちゃん

「俺は咲のことが好きだ…

他の男の事で悩んでいる咲をほっとけない」

私には圭ちゃんの言っている言葉の意味が上手く飲み込めない。

ずっと憧れていた言葉だけど…

たぶん深い意味なんてない…きっと家族、妹として好きって意味なんだ!

「うん…私も圭ちゃんが好きだよ!」

私はちゃんと笑えてる?

「だ・か・ら…ちゃんと『好き』の意味理解してる?俺は咲のこと女として好きだって言ってるの」

「えっ?何言ってるの圭ちゃん冗談でしょ?」

「咲は冗談の方がいいのか?」圭ちゃんの切ない表情が私の胸を締め付ける。

「今の関係が壊れてしまうのを恐れていたのは咲だけじゃないよ!

俺だって咲に『圭ちゃんのこと…お兄さんとしか思えない』そう言われるのが怖くて逃げてた…

この前ユキに『いつまでもハッキリしないなら咲には私がイイ男を紹介する

だから…もう咲には構わないでくれる?へタレ野郎に大事な妹は任せておけない』そう言われたんだ…」

ユキちゃんが圭ちゃんにそんな事を言ってくれたなんて全然知らなかった。