空と彼と私

そんなものいるか!と言われる覚悟で押し付けたブレスレット。


水晶とアクアマリンだけのシンプルなものをつけていたのだけど、征司の手には想像以上に似合わない。


やっぱり、やめればよかったと後悔する間もなく、走り去っていってしまった。


いらなければ捨てるだろうし。


図書室のドアが勢いよく閉まる音を聞いた後、私は、そっと目を閉じて祈った。


どうか征司に何もありませんように。


うっすらと微かに聞こえてきた電話の向こうの声。


それが、裏の仕事をしている人からだと想像がついた。


『うちの人間は、面が割れている。そのうえ、clubの一件以来警戒していて隙がねぇ。脅しをかけておいたが一旦甘い汁を吸ったんだ。簡単にやめねぇな、あれは。サツの納得する証拠を探せ』


シンが関わったあの件と絡んでいるようだ。


気をつけて――…。