空と彼と私

「あ……うん。ゴメンね?」


「フッ。別に謝ることじゃねェし」


「あ……うん。そうだね」


私の隣に、ドカッと腰をおろして、机に顔を伏せた征司。


近くで見る征司の睫毛の長さに驚き、眉毛の中に小さなホクロを見つけた。


多分、このホクロは、この学校の生徒は知らないはず。


さっきの美紀って女の子も知ってるのかな?


自惚れるのは、止めようと思ったそばから、こういう発見をすると醜い感情が牙を剥く。


寝たかと思った征司が、伏せたまま目だけを開けた。


目が合い、ドキッとする。


何もしてないのに、色気がだだ漏れ。


私じゃなくても、ドキッとするに違いない。


「麻衣は、聞かねェの?」


多分、さっきの美紀って女の子のことだと思うけど、色気を出したまま、そんな声で聞かないで欲しい。