空と彼と私

「あぁ」


「あの子がいるから?」


「あの子?」


「征司と同じクラスの麻衣とか言う子。噂になってる」


「麻衣は、関係ない」


いきなり聞こえてきた自分の名前に、物音を立ててしまうのではないかという程、ビックリした。


「でも、征司が女の子に関わるなんて……」


「美紀、ヤキモチ?お前には、似合わねェよ」


「ほら、もう行けよ!くだらないことで呼ぶな。下駄箱に紙入れるとか止めてくれ!」


「だって、征司、何回聞いても番号教えてくれないもん。仕方ないでしょ」


「美紀。キャーキャー言うなら、もうお前は、用済み。仕事も―――」


「わかったわよ!従います。じゃあね!」


来た時の倍以上の足音と、勢いよくドアを開けて出ていく音がした。


征司は?まだいるの?


なんの気配も感じないけど。