空と彼と私

音楽室内にある準備室から出てきた里緒は、当たり前でしょと言わんばかりに、睨みつけてきた。


「他に理由があるとでも?」


「いえいえ。すいません」


「いったい、あんたは、真壁くんの何なのよ?」


盛大なため息をつかれながら、キッと睨まれると、真面目に答えないといけない気がして、ごまかせなかった。


「友達って言いたいけど、向こうはそう思ってないかも」


「はぁ?そんなわけないでしょ。あんたの為にシンを辞めさせたって噂よ。わかる?」


違う。私の為なんかじゃない。


シンは、法律を犯したんだよ。


でも、私だって、知らなかったとはいえ、運び屋を手伝ったんだから、シンを悪くは言えない。


「違うよ、そんなこと彼はしない」


「は?もう、嘘はやめなよ。別に、私は、二人が付き合っていても、イジメたりしないって」