空と彼と私

振り返って、お礼を言って、先生に聞こうと思ったのに、その必要が無くなった。


辺りを見渡し、誰もいないのを確認してから、話しかけた。


「おはよう。昨日は、ありがとう。それと、ごめんね」


合わせていた目を、その申し訳なさから、征司の上靴へと、変えた。


「悪い。場所わからないとは、思わなかった。ついて来て」


クルリと踵を返したのが、その上靴の動きから、わかった。


まさか、今?


顔を上げると、だいぶ背中が遠くなっている。


早い。っていうより、歩幅が大きい。


慌てて、見失わないようについて行くと、いつの間にか社会科準備室なる札が見えた。


ちゃんとあったと感心している場合じゃない。


征司は、もう、中に入っていたので、私も、足を踏み入れると、ガチャリと征司が鍵を閉めた。