空と彼と私

「モジャ、おはよう」


「な。何がモジャだ」


ヤバい。教えてもらうまで、怒らせるわけには……。


「先生。どこ行くの?ひょっとして、社会科準備室?って、そんなのあるわけないか」


「あのな、職員室に決まってるだろ?因みに、社会科準備室は、あるぞ」


「え?何処?」


我ながら、うまいフリじゃない?


目を輝かせて聞いてみたのに、

「教師の名前を正確に言えないお前に、教えてやるか!」

フンと去って行こうとする。


冗談じゃない。


私の恋路を邪魔しようとするなんて……。


思い出せ!モジャ男の名前。


その時、後ろから聞こえた。


「山田信男」


誰だか知らないけど、教えてくれた。


「ありが……と」