空と彼と私

「シン。スマホ返して」


「あぁ、これ。全く、お前、役に立たないな」


「だから、言ったのに」


「麻衣」


「何?」


「口の聞き方、気をつけろ。殴られてェならいいけど」


クッと口角をあげて楽しそうなシンは、私の腕を掴み歩き出した。


「な、何?」


「あ ゙、嫌がるお前を引っ張って歩けば、アイツ出てくるかもだろ!」


本当にシンは、元カレの中でも、最低。


いつも、女の子を道具としてしか扱わないんだから。


さっきの女の子ともきっと、そう。


女の子がかわいそう。


「シンは、かっこいいね。皆が恐れる真壁くんに向かっていくんだから」


「何?惚れ直した?もう遅いぞ」


「う……ん。ねぇ、シンはかっこいいんだから、小さいことにこだわらなくてもいいじゃん」