空と彼と私

「いや。俺も寝ていたし」


フワァと欠伸をした征司が、右を向くとそこに見慣れない紙袋が置いてあった。


それを手に取り、私の前に突き出す。


「え!?な、何?」


意味がわからずも、ぐいぐいと押し付けられるので受け取ると、

「今、一番必要なものだ、きっと」

と、言われた。


何だろう?


紙袋を開け取り出すと、真新しい制服が入っていた。


「征司、これ―――」


どうしたの?と聞こうとした私を遮り、

「気にするな」

と、頭をポンッと一回叩かれた。


近い。征司が近い。


昨日のこの時間までは、間違いなく、交わることなく果てしなく平行だったのに……。


今は、征司がこうして触れられる距離にいる。