空と彼と私

「迂闊だった。テメェのせいで麻衣がこんな目にあったんだ。尻拭いくらいさせろ!」


征司は、長く綺麗な指でまだお弁当で汚れた私の頭を撫でてくれた。


「いいよ、別に。尻拭いするくらいなら、そんな顔しないで。いつもの無表情な顔に戻って!」


眉を下げる征司など、さっきの女の子達が見たら、腰抜かしそうだ。


「無表情って、ひでェな」

「うッ……ゴメン」

「待ってろ!」


より一層頭を激しく撫でた後、征司の手がはなれ、どっかに向かって歩いて行く。


うんともすんとも言ってないのに、征司は、行ってしまった。


こんな格好じゃ出歩けないのを見越しているのだろうけど。


里緒に、メールだけ入れて、体育館の壁に寄り掛かり目を閉じた。