空と彼と私

「えっと、何が?元カレの話?」


薄々その意味に、気づいているが、あえて口にしない。


征司に、私のせいで辛い思いをさせたくない。自分のせいだと思って欲しくない。


それなのに、征司は、再び、口にした。


「どの女にやられた?」


私が言わなくても、理解出来ていた。


それがなんだか悲しい。


「言いたくない。征司には、私のことで弱くなって欲しくない」

「弱くだ?」


不本意なことを言ったらしく、眉間に深く皺が刻まれた。


「勘違いしないでね。征司に、責任感じて欲しくないの。以前の征司なら、こんなこと無視出来たはず。たった一日で変わっちゃだめ」

「責任じゃねェよ。昨日のソレの礼だ」


顎でタオルを差した。