空と彼と私

「いい?覚えておきな。あんたみたいに不細工を庇ったのはただの気まぐれ。調子にのんなよ」


そう言われた直後、突き飛ばされた。


倒れる私を見て、ニヤニヤと笑い、更には、

「これで終わりと思うなよ」

と、私の頭から弁当をぶちまける。


「アハハ、似合うじゃん。汚ーい」

「うん、臭いしね」


ニヤニヤと笑い、満足したのか、最後に、

「征司から、手を引きな」

と釘を刺して去っていった。


予想通りのベタな展開に、被害者なのに笑いがこみ上げてくる。


ひとしきり笑い、制服の汚れをはたき、散らかった弁当をどうしようかと眺めていると、誰かが近づいてくる気配を感じた。


こんな姿、誰にもさらしたくない。


逃げるように空っぽになった弁当箱だけをつかみ、走った。


走りながら、頭から汚れている私は、どこにも行けないことに気がついた。