空と彼と私

「そんなことくらいで、いちいち怒るかよ。びくびくしてんなって」


「す、すいません!」


「あぁ。まあ、いい。馬鹿に教えたら、へますんだろうが。演技も無理そうだしな」


予想通りの答えにガクッと頭を垂れると、亮さんの手が頭に乗った。


「よく頑張ったよ、マジで。助けに行くのが遅くなって、無駄に身体汚して、悪かったな」


まさか。

まさか、まさかの言葉。


「真壁に、キレられたよ。おかげで、ほら、」


シャツを捲った亮さんの腹部に、痛々しい殴られたあとがあった。


「綺麗な体に傷をつけさせてしまってごめんなさい」


そう言うと、盛大な溜め息が聞こえた。


「その頭、どうかしてるぜ。けど、ありがとな」


それだけ言うと、亮さんがどこかに電話をかけた。


多分、龍さんのところだ。