空と彼と私

それは間違いだと先程私にした話しをしようとしたのだろう。


征司は、それを、後ろのサバイバルナイフを動かすことで、止めた。


「戯言はいらない。復讐?そんな簡単なもんじゃねェよ」


「…………」


「怖いか?あいつ……マイコは毎日がそうだった。じわりじわりと歩み寄る死への階段が……毎日が明日死ぬかもしれねェ恐怖。あんたも、今、味わえばいい」


「…………」


「助けて欲しければ、警察呼べばいい。その時は、優秀なあんたの医師生命も終わりだけどな」


毎日、マフィアからの制裁に怯えて暮らすか、警察にまもられてそれから逃げるかが、本当の選択肢だと思うけど。


征司がこの院長を殺すなんていうのは、ただの脅しだと思うけど。


万が一、万が一なことが起きたら、私は……。


そうさせないように、征司を止める決意を拳に込めた。