空と彼と私

院長の背中に、突き付けられたサバイバルナイフ。


「ひッ。……お前。裏切り者!金、積んでやったじゃねぇか」


「俺は、裏切っちゃいねェよ。最初から、あんたにつくつもりなんてねェし。騙されたあんたが悪いんだろ」


「…………」


「だんまりか。まあ、いい。良いこと教えてあげようか。
あんたの選択肢は、三つ。
ここで、マフィアからの制裁をうけるか、直にやって来る警察に製薬会社との癒着等で逮捕されるか、今ここで俺に息の根を止められるか、どれがいい?」


どれもこれも、選択出来るはずがないものばかり。


「とりあえず、その汚い手を麻衣から放せ!それからよーく、考えろ」


征司の声が、怒気だけでなく殺意のこもったものに変わった。


私は、声すらあげることが出来なくて、その場にペタンと座り込んだ。


「復讐か?だったら―――」