空と彼と私

「あらら、口がきけなくなっちゃった?」


ハハッと厭らしい笑いが耳にダイレクトに伝わり気持ち悪い。


「じゃあ、教えてあげる。クランケが死んだんだよ。それを病院のせいにしやがった」


「でも、……」


「んー、何?聞いてあげるから黙るなよ」


「新薬の実験台にしたって。薬の副作用だって」


「あー、知ってたの。じゃあ、これは?海外で移植手術が出来るほどお金がなければ、新薬を使わければ、命の火は、もっと前に消えていた」


驚愕して、目を見開いた。


「う……そ」


「そういうこと。どのみち、あのクランケは、死ぬ運命だった。延命してやったんだから、感謝してもらいたいくらいなのに、逆恨みしやがった」


「そんな……」


続きの言葉が出て来ない。


有り得る。
院長が言うことが、まんざら嘘じゃない気がする。