空と彼と私

「シンの知り合いの人」


小さく呟いた声は、静かな室内に、広がった。


「ふーん、思い出したか。どぶねずみちゃんのおかげでさ、あいつ、今、檻の中なわけ」


「あわわ……息子さん」


口を開くまいと思っていても、驚きと恐怖が、あい重なって漏れてしまう。


今、私の首に巻き付けられた腕に、手術用のテレビで見たことのあるメスが握られているんだから。


「あれさ、俺の愛人の子供。よく似ていただろ?」


「…………」


「認知はしてないけどね」


もう、何がどうなっているのか。


まりあちゃんの賢い頭が欲しいと本気で思う。


「だーかーら、あんたが頼ったあの男。今、俺の手の中にあるの。生かすも殺すも俺次第なわーけ」


「……征司」


「うん、その征司って男。面白いよね。調べてたら、いろんな情報みつけちゃった」