空と彼と私

「あ、ゴメン。はい、これに着替えて」


まさにデジャブ。


シンの時のあの恥ずかしください格好よりは、全然いいけど。


なぜに、ナース?


いや、病院だからだとはわかるけど、何をするつもり?


「大体ね、これくらいの大きな病院だと、いちいちナースの顔を全員覚えていないわよ」

「そうなの?」


病院なんて未知の世界の私にわかるはずもなく、目を見開いた。


「そんなもんよ。セキュリティさえ通ってしまえば、あとはこっちのもの」


恐ろしい。


頭のいい人間の考えることは、そこら辺にいる喧嘩や万引きとかしている人よりも恐ろしい。


絶対に敵にまわしたくない。


そう考えているうちに、通用口の近くまで来た。


車中でナースに着替えた私は、それだけでもグッタリとしているというのに、まりあちゃんの手は止まらない。