空と彼と私

「行くよ」


ぐいぐいと腕を引っ張られ、まりあちゃん送迎の車に有無を言わさず押し込められると、苦笑しか出て来ない。


運転手さんに軽くその苦笑を向ければ、困ったように眉尻を下げられた。


「どこに向かっているの?」


「高代の総合病院にきまってるでしょ」


「え!何で?」


「馬鹿ね……現場を押さえないでどうすんの」


「え!意味わかんない。龍さんは?知ってんの?」

「知らないわよ!あの石頭なんか!」


どうやら、私が絡んでいることで、二人が喧嘩したような不穏な空気に、頭痛がしてきた。


まさか、これも罠?なんてことはないことくらい、ちょっと考えればすぐに私でもわかった。


まりあちゃんを危険に晒すようなこと龍さんはしない。


「まりあちゃん、気持ちは嬉しいけど、私は、制服」