空と彼と私

「じゃあ、お願いします」


一礼して部屋を後にした。


昨日、龍さんから預かった旦那様のそれは、どうして手に入れたのかわからないが、病院から盗み出したものらしい。


いっこうに尻尾を見せない高代に、罠を仕掛けるらしい。


盗み出したそれによく似た類似品の中に盗聴器を仕掛けてあるとか。


リツさんが、何もしらないのかどうか確かめるうえでも、重要だとか。


龍さんが言うことは本当なのか?


半信半疑の私は、それでも征司の為にと、その時を待った。


それとは別に、ヒカリさんと親しくなる作戦と、まんまの名前をつけた作戦をたてた。


いつか口を割ることがあるかもしれない。


そんな淡い期待をして、屋敷を出たこの日、いつもと違う光景が私を待っていた。


「ちょっと!私に言うことないの!」


まりあちゃんの強烈な出迎えを受けた。