空と彼と私

これで、私も少しは賢く見えるのだろうか?


かなり不安を覚えたまま、屋敷の場所を一度、車で素通りして教えてもらい、先程の死角の位置にて、車外へとほうり出された。


履歴書は、住所から誕生日に至るまで全てでたらめだ。


ただ、誕生日は元旦だし、住所も電話も覚え易い語呂合わせになっていた。


どんだけ馬鹿だと思われているんだか。


ほうり出される直前、漏れそうになるため息を飲み込むと、盗聴の小型マイクらしきものをポケットに入れられた。


驚いたまま車外に出た私は、深呼吸して自身を落ち着かせた。


目を瞑って、征司だけを思い出す。


面接に失敗したら即アウト。ジ、エンド。


何度も履歴書を思い出し、気合いを入れて屋敷のブザーを勢いよく押した。


それも、龍さんが入れてくれていた予約時間にピッタリに。