空と彼と私

クククッと龍さんの笑いが車内を揺るがす。


「あぁ。麻衣は今から、麗海だ」

「レミですか?」

「あぁ。大金はたいて、お手伝いのババアを一人辞めさせたんだ。麻衣には、しっかり仕事してもらわねェと割に合わねェ」

「はい」

「時間だ。この履歴書に目を通して覚えておけ。それから、この制服に着替えろ!」


目を見張るどころの騒ぎじゃない。


これって……。


制服は、まりあちゃんの学校のもの。


結局、私が断らないとわかっていて、全ての手筈が整っていた。


もしも断ろうものなら、きっと首を縦に振る切り札を次々出してくるに違いない。


「いいか。これから面接だ。院長に気に入られるよう頑張って来い」


制服のスカートは似ているからそのままで、上着だけを脱いで着替えた。


龍さんの前で全裸にならないだけよしとせねば。