空と彼と私

ずっと教室にいた征司の存在に気づかないはずがないのに、休み時間に堂々とやって来て、質問したシンに驚愕する。


もしかして自分は征司より強いと思っている?


征司本人を目の前に、よくそんなことを言えたものだと馬鹿さ加減に頭が痛い。


一瞬にして私のまわりは、ざわついて、いまだ何一つ答えない私をシンは責め続けた。


「麻衣、重いくせに、二股って迷惑な話じゃねェの。男が可哀相」

「なあ、お前、俺に前に言ったじゃん。『私、そんな尻軽じゃない』って。あれ、嘘じゃん!」


シンは、私を追い詰めてどうしたいのだろうか?


悔しくて、涙が落ちそうな程だが、俯いてじっと時が過ぎるのを待った。


「お前、何も反論――」


シンの声が急に途絶えた。


周りのざわめきも。


不思議に思い顔をあげると、征司がシンの目の前に立ち、鋭く睨んでいた。