空と彼と私

帰りの車は、まりあちゃんも乗るのかと思いきや、

「じゃあ、ご飯作って待ってるね。いってらっしゃい」

と、人目を憚らず、濃厚なキスを大貴さんから受けていた。


ということは、大貴さんと私だけ?


護衛の人がいるからいいものの、密室な車内でうまく息が出来るのか?


そんな不安を抱えながら、大貴さんの車に乗り込んだ。


いつも送ってもらう車より、少し大きく感じる。


後部座席に左側から、護衛、私、大貴さんの順に。


私と大貴さんの間が、体格のいい護衛の人に押されて、微妙な距離になっていて。


カーブでもあれば、肩が触れ合う。


いったい何処へ向かっているのか?


明らかに、いつも送ってもらう方向とは逆方向に走っていた。