空と彼と私

ドキンと、一際大きく心臓が鳴った。


「あいつにとって女は、金」


「か……ね?」


隠したくても、声が震えて、小心者だ。


「ハハハ、ネエちゃん大丈夫か?間違っても漏らすなよ」


「だ、大丈夫……です」


「よく、そんなんであいつの事知りたいなんてほざくよな」


「女を騙すことくらい朝メシ前なわけ。わかる?」


「ちょっと優しくして自分の都合のいいように扱える女をつくる」


「もしくは、大金をはたいてくれる女、大金を運んで来てくれる女」


「ネエちゃんは、大金を運んで来る女だってわかってる?」


嘘だ。
嘘だと思いたい。


「……わかりません」


征司が、私を利用したなんてわかりたくない。


それじゃまるで……。


いつかの図書室を思い出した。