空と彼と私

どんなに体が寒さで凍えようとも、征司に密着出来るこの瞬間は、私には貴重な時間。


「悪い。寒かっただろ?」


と、目新しいなんとも言えないビルなのかマンションなのかわからない建物の前で、止まった。


「うん。……まぁ」


そんな曖昧な言葉しか出せない。


「この上。あいつらいるから」


まさか置いていくつもり?


ヘルメットを被ったままの征司に少なからず動揺して見せたのに、

「バイク置いてくる」

と、消えていった。


上って何階?


校門前にいたのに、バイクより先に、此処に着くものなの?


イメージでは、車のすき間を走れる分、バイクのが先に到着するはずなんだけど。


放置された私を中から怪訝に見てくる人が、いち、に、さん……ご、五人!?


その一人が近づいてくる。