空と彼と私

「腹、減らね?」

「あ……そういえば、うんッ」

「メシ行くぞ」


バサッと、掛けた布団を下に落として勢いよく起き上がった征司は、私の右手を引っ張って玄関に向かっていく。


「えッ!ちょっと、待って!このままは無理」


「あ?」


「化粧。せめて直させてよ」


「必要ねェよ」


「いや。コンタクトしてないからそう言えるんでしょ」


「…………」


此処で黙るのは、コンタクトがあったら見れた顔じゃないと言われているみたいで、それはそれで、落ち込むのだけど。


確かに、化粧を落とすことなく寝た私も悪いけど。


寝るつもりなくて、寝てしまった私のせいだけど。


「早くしろ!どうせ、ラウンジにこんな時間来るヤツなんて、化粧してないだろ?」


チラッと、時計を確認した征司は、ダルそうに言った。