空と彼と私

「……寒い」


胸の前で手をクロスさせて、自分の肩や腕を擦った。


「ったく。わかんねェ奴。閉めりゃいいだろうが」


征司は、机上に、コンビニ袋を放り投げると、窓を閉める為に、私の横をすり抜けていった。


窓を閉めて、カーテンを引っ張る音がすると、一気に、心臓が暴れだした。


征司と二人きり。


そんなことは、以前からあるけれど、キスした後と前では、気持ちが全然違う。


所在無く、目をキョロキョロとさ迷わせてしまう。


「麻衣」


不意に呼ばれ、顔を上げると、目の前に、温かいミルクティーの缶を差し出された。


「ありがとう」


ニコッと笑い受け取ると、軽く、左の口角が上がった征司。


両手で包み込む缶は、温かくて、冷えきった手を温めるのに、時間はかからなかった。