空と彼と私

眉間にシワを寄せて、いかにもウザそうにいわれたら、何も聞けない。


俯きながら、歩いた先は、繁華街に程近い高層マンションだった。


エントランスに足を進める征司を腕を引き、足を踏ん張って、留めた。


「何?」


「あ、あの。ご両親は?」


「居ねェ。一人暮らし」


「高校生なのに?」


ギロッと睨まれて、ツッコミ過ぎたことに気づいた私は、咄嗟に謝っていた。


「別に。仕事で海外にいるだけだ。だから、理事長の世話になってる」


吐き捨てるように言うと、行くぞと、エレベーターに押し込まれた。


そうなると、もう逃げ場がない。


なんで、私、ノコノコ着いてきたのだろう?


考える間すらないまま、あれよあれよといううちに、征司の家の玄関にいた。


来いよと、顎で上がれと指図された私は、頷き征司に続いた。