空と彼と私

「茶番は、もういい?終わったなら、帰れ!」


冷淡な声と冷笑を浴びせられると、脱力した。


皆が勘違いして、私をけしかけるから、馬鹿みたいに、征司の心のどこかに私がいると勘違いした。


征司から、直接言われていたことを忘れていた。


このままでは、恥曝しにきただけじゃない!


側で見ていた女に腕をまわそうとした征司に、そんなの真っ平ゴメンだとばかりに、その腕を引っ張り、再び唇を重ねた。


今度は、深く逃がさないように。


それを、女に見せつけるように。


「なんなのよ、あんた。私に喧嘩売ってんの?」


隣で、呆れたようにため息をつく女など一切いないかのように、貪る私。


征司は、どう感じとったかはしらない。


ただ、キスが終わると、熱のこもった目を向け、

「麻衣、下手くそ」

と、口角をあげた。