空と彼と私

それも、勢いをつけて。


結果、ファーストキスでもないのに、ガチンと歯があたる。


それにびっくりして、離れようとしたのに、あっさりと、先程の女と同じように腰に手がまわり捕まった。


一瞬だけ触れて離れた唇は、至近距離で止まる。


すぐにでもキス出来る距離なのに、征司は、してくれない。


目だけが合わさり、その目が私に、訴えかけてくる。


キスがしたければ、しろ!俺は、興味なんてないと。


ようするに、私でも、先程の女でも同じ。


ただ、先程の女で高まった性欲を解消してくれる相手であれば誰でもいい。


そんな目で見られて、自分からキス出来る勇気など持ち合わせていないところが、あの女と私と違うのかも。


目を泳がせた私を見て、フンッと鼻で笑って馬鹿にした征司は、腰にあてていた手を離して、先程の女を手招きする。