空と彼と私

それでも、ドンッと思いっきり背中を押されて、征司の真ん前までくると、一転、苛立ちをあらわにした。


女の腰にある征司の手を叩き落とし、征司を見た。


他の女とキスをしたまま、私に目を向けた征司。


その目が見開かれたあと、鋭く睨みつけてくる。


その目で私を見たまま、より激しくなるキス。


私に見せ付けるように。


女の口からは、甘い声が聞こえた時、私は、たまらずに、女の肩を押した。


ウォオオーとどよめく周りに集まっていた人達。


女の子のコソコソと話す声。


それらが、私の耳に届くよりも早く、

「何よ!!」

不機嫌な女の声が届いた。


だが、それに一切反応することなく、目の前にいる征司を睨み返した。


そして、女の居なくなったその場所に、今度は、おこがましくも、私が滑り込み、征司の唇を塞いだ。