空と彼と私

「龍さんの女みてェにな」


フンッと鼻で笑われると、苛々が治まるどころか、増すばかり。


「勝手に、期待しただけでしょ!残念でした。私は、ただの女子高生」


「んなはずは、ねェんだよ。あいつが認めた女なんだ。何かあるはずだ」


「期待させて、悪いけど、私、嫌われているはずだけど」


あれ以来、私は、征司を見かけていない。


噂も耳にしていない。


意図的に、そうなるように行動パターンを変えたから。


繁華街の方では、何やらいろんな出来事が重なり、騒ぎになっているらしいけれど、私は知らない。


「なぁ。知ってるか?あいつは、今まで、龍さんの切り札だったんだ」


「き、切り札?」


驚愕して、上擦った声が出た。


フッとそれを笑われると、顔がポッと染まるまで、時間はかからなかった。