空と彼と私

腰にまわした手も、手袋などしている時間がなかったせいか、そのまま風をうけるので、ちぎれそうな感覚になってて……。


着いた先は、我が城下高校。


既に誰もいないこの高校に、何故?


疑問を口に出来ない私は、征司にまわしていた腕を解くことをしなかった。


そんな私を、フッと鼻で笑うと、いとも簡単にその腕を解き、バイクから降り立ち、私を抱き下ろした。


その後の征司の目は、校舎に向いていて、背中を向けてスタスタと歩いていく。


それが、ついて来いという意味だとわかるのに、足が動かなかった。


後ろの足音がついて来ないのを不審に思った征司が止まるのは、それからすぐのこと。


「何してる。早く来い。寒ぃんだよ」


と告げ、私の反応など一秒たりとも気にするそぶりもなく、校舎に向かって歩いていく。


征司は、どうして私に構うのか?