空と彼と私

「クスリとシンのこと……」


知っているか聞こうかと悩みながら口を開いた時、柾木とかいう男が、舌打ちして、鋭く睨まれた。


「テメェは、昔の男を引きずるタイプなのか?あの男は、小心者だぞ」


クスリの続きでシンの話を出したのだが、勘違いされたようだ。


まあ、そのおかげで、私がシンに運び屋をやらされたこと、征司にチクったから、事が進んだということを、柾木とかいう男が知らないということが、わかった。


きっと、征司がうまく動いてくれたんだ。


「知ってますよ。小心者ってことくらい。じゃなきゃ……」


私に、服従させるような行為などしないと、言いかけたのだが、言えなくなった。


「……麻衣?」


下から上がってきた征司と目があったから。


「お前、どうしてここに?」


明らかに、学校で会う征司と違う。