空と彼と私

会話を二人がしていると思って、気を抜いていたところに、個々に、話し掛けられているような内容に体が硬直した。


聞き逃せないことを二人ともが口にするとは。


二人の視線が、鋭く突き刺さり、聞きたいことがあるのに、先程のように、口が動いてはくれない。


「俺、北條純平。で、そこのオッサンが、柾木学。あんたの男と俺は、まあ、同じ穴の狢つったら理解いくだろ?」


ニッと口端だけで笑う北條とかいう男は、私が、理解不能で硬直状態だと気づいていない。


「真壁のおかげで薬の元締めをあと一歩まで追い込むことが出来たんだ。感謝してんだぜ、これでもよ」


柾木とかいう男は、吸っていた煙草を踏み潰しながら、北條とかいう男と同じように笑った。


「あの……私、真壁くんの女じゃないです。それに、お二人の話、さっきから全く……」