空と彼と私

その声が、耳の奥にじんわりと広がっていくような心地よい感じがした。


彼に近づく必要がなくなった為に、人が一人分通れるくらいの間をあけて、立ち上がり、また頭上に輝く星に目を向けた。


澄んだ空気のおかげで、街中より、よく見える。


「あッ、オリオン座」


つい、夢中で探していて、隣の彼の存在を忘れて、声に出してしまったらしい。


「……フッ」


彼が軽く鼻で笑ったことで、アッ!と思っても、遅い。


私は、一瞬にして、体が固まって、全身の血が顔に集まったかのように、カァっとなった。


真剣に星座を探していたなんて、笑われるに違いない。


まして、進学校ならまだしも、偏差値の低いうちらの高校で、そんなことはからかわれるがオチ。