空と彼と私

突然、腕をつかまれ、男に組み敷かれると、流石に余計なことを考える余裕がなくなった。


いつの間にか、さっきの昭和な椅子に、観客として男達が何人か座っていて、そこから、ヤジが飛んでくる。


「悲鳴一つも、出ねェくらいビビってるとかじゃねェだろうな」

「逆じゃねェ?城下の制服だろ、これ?ヤりなれてんじゃねェの?」

「今ごろ、見られてるとかで、興奮してんじゃねェの!」


こんな事になっているのに、男達の言葉から、征司が言った“城下の女は、お手軽”という言葉を思い出した。


顔を押さえ込まれ、男達の顔が、鮮明に見えないのが、救いかもしれない。


―――と、その時、


「そこで、ヤるつもりか?」


と、男の声が響いた。


顔を押さえ込まれているせいで、視線をあげようとしても、男の顔まで見えない。