執事がお辞儀をしている隙に…


ケンはぐいっとアンを抱き寄せ



帽子で隠しながら


最初で最後の…

とろけるような甘いキスを落とすーー


執事はワザと気づかないふりをし
再び頭を下げる。


ケンはイタズラっぽくウインクをしながら

イワンには内緒なっ!

とアンの耳元に囁く。


(ま、足りねぇけど…
これぐらいはイワン許せよっ)


(…!!!!!!!)


アンは自分の身に起こった事をやっと理解したかのように全身真っ赤になり硬直している。



そんな二人を

執事は

慈しむように

優しく見守っていたーーー