side 木村 花 ─ きむら はな
「こ、紅夜君!好きです!」
もう…何回目かな?
私が紅夜君に告白するの。
「えっと…返事は明日でいいです!」
って言って私はこの場から立ち去る。
「はぁ…やっぱり、かっこいいなぁ。」
紅夜君。
私は、紅夜君を好きになった次の日から、
3ヶ月以上毎日、告白している。
「返事はもらったことないけどね…。」
紅夜君は…なぜか返事をくれない。
なんて言われるかはわかってる。
「付き合えない」って言われるだろうな。
それでも…返事がないから、
私は…変に期待してしまう。
ダメってわかっていても、
好きだから…そばにいたい。
「明日…返事くれるかな?」
帰り道、私は一人そんなことを呟きながら、
横断歩道で信号がかわるのを待っていた。
はなうた 歌ったりもして♪
「♪~♪…あーあ、早く明日にならないかなぁ。」
私がそう言ったとき、
誰かに肩を掴まれて…
振り向こうとした瞬間…───
ドンッ
「…え?」
キキィーーーッ!
ドンッ