「でも、なんで私だって分かったんですか？」


「散々遊んだあとに聞いた名前を覚えてたから」


「え？それだけですか？」


「うん。あとは直感？」

直感・・・かぁ・・・


「でも、私は全然気がつきませんでした・・・」


「まぁ、俺が名乗る前に帰っちゃったから」


「そういえば・・・」

私は確かに、名乗る前に
迎えに来たお兄ちゃんと一緒に家に帰っていた。



「でも、そうだったんですね！
なんだか不思議ですね・・・」


「だね？今更だけど、なんだかすごく嬉しいよ
君と再会できたこと」


「え・・・！」


ど、どういうことだろう・・・


「あのさ・・・」


学先輩は声を急に真面目なトーンにした。



「は、はい・・・！」