まさか、叉牙くんがあたしなんかのこと好きだったなんて…。

あたしよりもっといい子がいるのになぁ…。

それにあたしは、きっと叉牙くんを好きにはなれない…。

愛する人を、見つけてしまった…ッ!


「美月ッ!!」

「え??…お兄ちゃん?」

「お前…こんな時間まで何してんだよッ!!」

「ッ!」


お兄ちゃんに怒鳴られたのは、これが初めてだった。

眉間に皺を寄せて怒鳴るお兄ちゃん。

時間は…7時30分だった。