だって…叉牙くんのおかげで、気付けたの。 あたし…お兄ちゃんのことが… 「残念だね〜フラれちゃったか」 「うるさいな」 そっぽを向いて口を突き出す様は、まるで子供のよう。 「せっかくの誕生日だったのにね?」 「うーるーさーいー」 「ふっ…彼女居たのにこっぴどくフるからじゃないの〜」 「…」 「いい子だったのにね」 ぽんぽんと叉牙の頭を撫でる。 ―ピーンポーン